中日・松坂、上々初ブルペン!他球団警戒「思ったより投げられている」
「中日春季キャンプ」(2日、北谷)
中日・松坂大輔投手(37)が2日、キャンプで初めてブルペン入りした。立ち投げで「6、7割」の力を入れて32球を投げ、状態の良さに納得顔。他球団のスコアラーも想像以上の投げっぷりに警戒感を示した。この日は打撃練習も初披露。前日よりも観客がさらに1000人増えた盛況のキャンプ地で、投げて、打って、躍動した。
注目の瞬間が訪れた。午前11時前。キャンプ初ブルペンを目に焼き付けようと、キャッチボールを終えた松坂にファンも後を追う。視線を一身に集め、この日のブルペンに一番乗りした。
「ちょうど気候も良くなったし。今のところ去年よりは(良い)。全体的には良かった」
12分間の「松坂劇場」。セットポジションで21球、振りかぶって11球を投げた。指にかかった力のある球は三輪ブルペン捕手の構えたミットを動かさなかった。15年に手術した肩は問題ないが、力みが伝わってくるようなシーンも。「たまに痛めてた時のかばう動作が出るので、自分の体に『大丈夫だよ』と言い聞かせながら投げてはいた」。それでも最後の1球で修正してみせた。
ブルペンの脇にはセ・リーグ5球団のスコアラーが集結。広島の田中スコアラーは「例年よりしっかり(体を)絞っている。突っ立って投げている感じではない」と評した。ヤクルトの石堂スコアラーは「思ったよりも投げられている。今後も要注意」と警戒感を強めた。
ブルペンで熱視線を送った森監督は「今日見たボールそのままが、名古屋で投げたボール」と1月下旬の入団テストで投げた球と同じだったと評価。一方で「痛みなく、楽をしたいところが何球か見えた。多少なりとも苦しい、きつい投げ方、我慢するところはしていかないとボールには伝わらない」と話した。
この日はバットも握った。午後2時すぎ、静まり返った屋内運動場で約25分間の打撃練習も敢行。投打で見せた男は第1クール中に2度目のブルペン入りする可能性もある。「やっぱり同じリズム、同じタイミングで投げられるのが理想」。目指すべき投球へ、着実に歩みを進める。