日本ハム・ドラ1清宮、修正能力も怪物 1日でスローイング改善
「日本ハム春季キャンプ」(2日、スコッツデール)
日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)=早実=が2日(日本時間3日)、スローイング面で修正能力の高さを見せた。前日に続き金子内野守備走塁コーチの個別レッスンを受講。一日にして“変身”した姿を披露し、名手をうならせた。右手親指痛のため打撃練習は再開できないままだが、着実に前進している。
「怪物」と呼ばれる理由は、単に規格外のパワーだけではない。伝えられた技術を体全体で吸収し、すぐさま体現できる力。前日の守備特訓から一夜明け、清宮のスローイングが大きく変わった。
「ボールの重みを感じられるようになりました。軽い力でも球がいくようになった、という感じもあります」
キャンプ初日は、金子コーチにマンツーマンで指導を受けた。送球する際のテークバック時、右肘が背中より後ろに入り過ぎてしまう悪癖を修正。この日はキャッチボールから意識して取り組み、個別練習でも実践した。
明らかに改善された様子が見え、金子コーチも「昨日と今日でよくここまで変化できるな、というくらい変えてきている。(ボールの質も)良かったよ」とうなずいた。
従来の投げ方を続けていれば、故障にもつながりかねなかった。メカニズムを理解し、たった一日で修正。あとは、実戦レベルの動きの中でも出せるかだ。打撃練習ができない、今がチャンス。最後は三塁でもノックを受け、守備力向上へ汗を流した。
打撃練習の再開について、栗山監督は「(無理にバットを)振らせてフォームが崩れるのが嫌だとか、いろんな理由があるので」と説明。「そんなに長くなく、前に進めると思います」と見通しを語った。
もどかしい気持ちは守備と走塁にぶつけるしかない。貴重な経験や伝えられた技術は、新たに作る“清宮ノート”に書き留めていく考えだ。米アリゾナから始まったプロ野球人生。一日一日が、忘れられない日々となる。