異色の元銀行支店長が龍谷大野球部監督に就任
関西六大学野球連盟の龍谷大硬式野球部は28日、OBの杉森実氏(52)が3月1日に新監督に就任することを発表した。
杉森氏は上宮(大阪)から龍谷大へ進学。主将を務め、二塁手でベストナインを3度受賞。リーグ歴代7位タイの通算102安打を記録している。
社会人野球の大和銀行では選手、コーチとして活躍。野球部廃部後も銀行員として働き、合併してりそな銀行に改名後は、支店長も務めた異色の経歴を持つ。
野球指導歴は大和銀行のコーチとしての1年だけだが、銀行マンとしての約30年間で学んだことや、支店長としての経験を生かすつもりだ。「技術指導も大切だけど、選手にやる気を出させて、同じ方向に向かせることが大切だと思う。指導のブランクはあるけど、銀行員として長く経験させてもらっているので、まずは物事の考え方として何が大切か教え込んでいきたい」と意気込んだ。
龍谷大はリーグ最多の29度の優勝(旧リーグでの優勝1度を含む)を誇る。しかし、17年春は最下位、17年秋は5位と低迷。昨年末にOBで元ヤクルトの山本樹監督が退任していた。
母校の再建を託された新指揮官は、「社会に出ると結果を求められるけど、結果が出ない時にどうするかが大切。意識が変われば行動が変わる。行動が変われば結果が変わる。野球もその積み重ねが結果につながっていく」と内部からチームを改革していく方針を示した。