大阪桐蔭三銃士 根尾、柿木、藤原のドラフト候補3本柱が史上3校目の春連覇導く
「選抜高校野球・抽選会」(16日、大阪・オーバルホール)
第90回記念選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が16日、大阪市内で行われた。史上3校目の春連覇を目指す大阪桐蔭(大阪)は、第4日第2試合で21世紀枠の伊万里(佐賀)と対戦することが決まった。今秋ドラフト候補の最速148キロ右腕・柿木蓮投手(3年)と、同ドラフト1位候補コンビの1番・藤原恭大外野手(同)と4番・根尾昂内野手(同)は改めて優勝を宣言。スター軍団を支える“3本柱”が81、82年のPL学園以来となる快挙へ導く。
36年ぶりの偉業に挑む第一歩。その相手はどこになるのか。大阪桐蔭ナインは東大阪市内の同校グラウンドでの練習中に、パソコンで抽選会の中継を注視。初戦の相手が伊万里に決まると、全員の視線が柿木に集まった。
柿木は佐賀県多久市出身。伊万里の古賀昭人外野手(3年)は中学時代に所属した東松ボーイズでチームメートだった。「地元だし、意識しないようにしても意識すると思う」と苦笑い。故郷のチームとの対戦に縁を感じるが、勝負は別だ。登板を熱望し、快投を誓った。
「優勝が目的。どんな相手でも気が抜けることがないようにしたい」。昨夏の甲子園3回戦・仙台育英戦は先発して、九回に悪夢のような逆転サヨナラ負けで涙した。1番を背負って再び乗り込む聖地は、その悪夢を拭い去る戦いにもなる。
エースを支える2人のドラフト1位候補も、対戦相手が決まって気持ちを引き締めた。
根尾は「個人的な目標はない。とにかく勝つ」。練習試合は打率2割台と低迷しており、「危機感がある」。4番と投手を兼任する大黒柱は、本番までに修正を約束した。
1番・藤原も「連覇が目標。勝利に貢献する打撃をしたい」。右膝痛で別メニュー調整が続いていたが、18日の練習試合・浦和学院戦でフル出場予定。「ほぼマックスで走れている。(センバツは)スタメンで行けると思う」と本番での全開を宣言した。
西谷浩一監督(48)にとっても春連覇は悲願だ。前回挑戦した13年春は3回戦で敗退。「こんなチャンスはめったにない。選手には『臆することなく挑戦しよう』と毎日のように言っている。相手が21世紀枠とかは関係ない。全力でやるだけ」。優勝すれば監督として春夏通算6度目の優勝となり、中村順司氏(元PL学園)に並ぶ。41人の教え子と、高校野球史に名を刻みに行く。