巨人、レギュラー争いも大詰め 一塁手は阿部か岡本か

 最後まで頭を悩ませるかもしれない。プロ野球のオープン戦も最終コーナー。開幕戦に向けて、巨人のレギュラー争いも佳境を迎えてきた。

 キャンプイン前日に高橋監督は遊撃手の坂本以外、レギュラー白紙の方針を明言。「若手、中堅、ベテラン。それぞれが高いレベルで競争してチーム力を高め、強い巨人を取り戻すために1年間頑張ろう」とゲキを飛ばし、戦力の底上げを図ってきた。

 若手の台頭が待たれるチームで、ドラフト3位の大城が捕手として、同5位の田中俊も内野のユーティリティーとしてアピール。1軍の戦力として一定のめどが立った。一方で、外野手は実力者のゲレーロ、陽岱鋼、長野が順調ということもあり、開幕スタメンはこの3選手で落ち着きそうな様相だ。

 最も注目されるポジションは一塁。17日の西武戦(メットライフドーム)。助っ人勢が休養し、「5番一塁」で先発した岡本が4打数1安打。先制点を呼び込む二塁打を放ち、6試合連続安打をマークした。この6試合は全て1安打ずつだが、「一日一本」を継続。高橋監督も「いいバッティングでした。日々成長していると感じます」と評価。オープン戦12試合の出場で打率・279、3本塁打、8打点と、及第点の結果を残している。

 一方、岡本と一塁を争う形となっている大ベテランの阿部はここまで9試合に出場。3日のヤクルト戦では、本拠地の東京ドームで特大のアーチを描いた。だが、安打はこの一本のみ。ここまで19打数1安打で、打率・053と低調だ。

 ただ、阿部の場合は昨季のオープン戦も打率・182、1本塁打と低調。それでもシーズンに入って集中力も高まり、開幕6試合で4本塁打。勝負強さも群を抜くだけに、簡単に外せない存在であることは間違いない。

 足を使える選手が少ないだけに、正二塁手候補の吉川尚は貴重な存在。ここまで打率・216、2盗塁とアピールに欠けるが、守備力を考えて二塁・マギー、三塁・岡本はリスクが大きい。高橋監督はオープン戦では12試合中10試合、吉川尚を2番二塁で起用している。

 一塁は固定か。それとも阿部、岡本の併用か。選択肢は絞られてきただけに、高橋監督の最終決断に注目が集まりそうだ。

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