膳所 極端な右寄りシフトで日本航空4番・上田を仕留める
「選抜高校野球・2回戦、日本航空石川-膳所」(24日、甲子園球場)
21世紀枠の膳所(ぜぜ=滋賀)が初回、2死二塁のピンチで、日本航空石川(石川)の4番・上田優弥外野手(3年)を極端な右寄りのシフトで遊ゴロに打ち取った。
昨秋公式戦3本塁打の上田が打席に入ると、外野手はフェンス手前まで下がり、遊撃手は二塁ベース付近へ移動。二塁手は外野の芝よりも後ろへ下がった。三遊間はガラ空き。これがずばりハマった。上田の放った打球は投手のグラブをかすめ、遊撃手の正面へ。本来ならセンター前へ抜けそうな当たりが遊ゴロになった。
その後も、相手の打球が守備位置の正面へ飛ぶたびに、真っ白に「Z」の人文字が浮かぶアルプススタンドから大きな歓声が起こった。
滋賀県屈指の進学校でもある膳所は、野球部内に、対戦打者の特徴から守備シフトなどをはじき出し、チームに還元する「データ班」を常設する。昨秋のチーム打率・379、6本塁打の日本航空打線を丸裸にし、選手たちはそのデータによって多彩に守備位置を変えて挑んでいる。