乙訓、聖地初出場で初星 エース川畑が流れ変える好救援
「選抜高校野球・2回戦、乙訓7-2おかやま山陽」(28日、甲子園球場)
初出場の乙訓(京都)がおかやま山陽(岡山)との初出場対決を制し、春夏通じて甲子園初勝利を挙げた。
力強く腕を振った。「心の準備はできていた」という背番号1、川畑大地投手(3年)が五回から3安打無失点の好リリーフ。九回にはダメ押し適時打を放つなど、3万5000人が詰めかけた聖地で躍動し、乙訓の初出場初勝利に貢献した。
「お前が流れを変えてこい」-。市川靖久監督(35)にそう背中を押され、初の聖地のマウンドに「気合が入った」と川畑。女房役の薪谷も投球練習から「真っすぐでいけると思った」と言う。五回を三者凡退に切ると、続く六回表の攻撃は薪谷の適時三塁打など5安打4得点。「流れを持ってこられたかな」と白い歯を見せた。
練習では、硬球よりやや重いボールや軽いボールを使い分け、スピンを掛けるポイントを体得。元横浜(現DeNA)投手の染田部長からも球の回転について細かく指導を受けてきた。七回には自己最速を2キロ更新する144キロをマークするなど、切れ味抜群の直球は努力の証し。「緊張したけど、いつも以上の力が出せた」と初勝利に浸った。