エース則本粘投&藤田恩返し打 仙さん勝ちました…楽天 死闘開幕延長制す

 ロッテ打線に立ち向かう則本
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 「ロッテ2-3楽天」(30日、ZOZOマリンスタジアム)

 苦しんだ。そして粘った。7回9安打1失点。楽天・則本昂大投手は、エースの意地を見せた。チームのため、天国の闘将のため。誰よりも責任感の強い男が、150球の熱投を演じた。

 マウンドを譲る気などなかった。「今年最初の試合。勝って勢いをつけたい」。初回からピンチの連続で、走者を出さなかったのは二回のみ。五回に1点を失ったが、自らが抑え続ければ勝機は訪れる-そんな気迫をみなぎらせ、球速は最後まで衰えることなく150キロ超を計測。そんな凄みが、激闘の末の勝利を呼んだ。

 1月4日にすい臓がんで逝去した星野仙一球団副会長(享年70)に勝利を捧げることが、今年のチームの使命だ。梨田監督は練習前のミーティングで「星野副会長と一緒に戦っていこう」と改めて号令を掛けた。

 右腕にとっても、他ならぬ恩人だ。体は決して大きくないが、全力で腕を振る投げっぷりの良さ、闘志を前面に出した投球スタイル。三重中京大4年だった則本の映像を見て、当時の星野監督は一目ぼれした。楽天入りへ導いた闘将は、入団後も新人でいきなり2013年の開幕投手に抜てきした。「今の自分があるのは星野さんのおかげ」。だからこそ、このマウンドを簡単に降りるわけにはいかなかった。

 自らに白星はつかなかった。だが、延長十二回2死一、二塁。藤田がしぶとく右前に勝ち越しの決勝打を放った。エースの気迫が呼び込んだ開幕星となった。

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