ヤクルト・川端、673日ぶり復活弾 昨季1軍出場なし「新人の気持ちで」
「DeNA3-7ヤクルト」(30日、横浜スタジアム)
帰ってきた男たちが『再起』をスローガンとするヤクルトに開幕戦勝利をもたらした。「とりあえずヒットが出て、ホームランで最高の形。ホッとしています」。545日ぶりの1軍公式戦で今季チーム1号を放った川端慎吾内野手が、穏やかに笑った。
2-0の三回2死二塁。石田の内角143キロを見事に右翼席へ。16年5月26日の阪神戦以来、673日ぶりの一発に「新人のような気持ちで走りました」。椎間板ヘルニアに悩まされた昨季は1軍出場なし。開幕戦を自宅でテレビ観戦してから1年。この日朝には3歳になったばかりの愛息が、参拝した神社のお札に手を合わせて「パパが頑張れますように」と祈っていた。家族の思いにも応えた。
7年ぶり古巣復帰の青木も続いた。八回2死一、二塁で左前適時打。日本の公式戦では11年中日とのCSファイナルS第5戦以来2336日ぶりの安打で、貴重な追加点をたたき出した。前日の全体ミーティングで「must(せねばならない)じゃなく、can(できるんだ)の気持ちでシーズンをやっていこう」と熱弁。結果につなげ「とりあえず1本出たし、チームも勝利したしよかった。流れに乗っていきたい」とうなずいた。
執念を強調していた小川監督も「最初に勝ったのは非常に大きい」。確かな手応えを得て、逆襲のシーズンが始まった。