花巻東・伊藤が救った“完封”超ロングリリーフで勝利呼び込む
「選抜高校野球・3回戦、花巻東1-0彦根東」(31日、甲子園球場)
花巻東(岩手)の背番号「11」が窮地を救った。初回、制球難でわずか6球で降板した先発・新田大智投手(3年)に代わり、急きょ登板した伊藤翼投手(3年)が、延長十回までの超ロングリリーフで勝利を呼び込んだ。
ブルペンで10球ほど投げただけという状態だったが「準備しておけと言われていたので、大丈夫でした」と落ち着いていた。九回まで1安打も許さない彦根東・増居に対し、伊藤も6安打を浴びながら無失点にしのいだ。終わってみれば10回を127球で“完封”。30個のアウトを積み重ね「最高です。点を取れない分、しっかり投げようと思った」と気迫で負けなかった。
頼みの打線が目覚めたのは延長十回。先頭の紺野留斗外野手(3年)がチーム初安打を放つと、四球と左前打で無死満塁。藤森晃希内野手(3年)の中犠飛でサヨナラ勝ちした。初出場準優勝した2009年以来のベスト8に、伊藤は「日本一を狙っているので一戦一戦、戦いたい」と表情を引き締めた。