大阪桐蔭19得点大勝 藤原けん引4打点!春連覇へあと2
「選抜高校野球・準々決勝、大阪桐蔭19-0花巻東」(1日、甲子園球場)
史上3校目の大会連覇を狙う大阪桐蔭は春夏通して同校の甲子園最多得点となる19得点で大勝した。
頂点へ向けて勢いが加速した。準々決勝では史上最大の19点差をつける圧勝劇。今秋ドラフト1位候補・藤原恭大外野手(3年)が、2安打4打点で存在感を示した。
12年春の1回戦で、藤浪(阪神)が大谷(エンゼルス)擁する花巻東(岩手)を下して以来となる両校の対戦。二回までに9点リードを奪う大勝ムードの中でも、集中力を切らさなかった。
五回無死一、二塁。外角直球を逆方向へ打ち返した。左中間フェンスを直撃する2点二塁打。「引っ張るだけでは上のレベルでは通用しない。ずっと練習してきた成果が出た」。昨秋、右膝を痛めて以降はランニングメニューを外れ、室内練習場にこもってスイング。磨きをかけてきた打撃で結果を残した。
右膝の状態を考慮して、六回の守備から交代した。連戦の影響で、状態は開幕前の9割から「7、8割」という。準決勝以降は、負担を軽減する特注のインソールを使用予定だ。
体は万全ではないが、気持ちは前向きだ。「いいイメージがない」と話していた甲子園で3試合連続安打。「ボールも見えているし、もう悪いイメージはない」と言い切る。
キーマンが打つとチームも乗る。西谷浩一監督(48)は「大会中の成長」を連覇へのカギに挙げるが、藤原は「一戦一戦、成長していると実感している。雰囲気もいい」と手応えを口にした。
数字にも表れている。ここまで3試合で計38得点。12年春(26得点)、16年春(17得点)よりも、ハイペースで得点を重ねている。史上3校目のセンバツ連覇へ、あと2勝。視界は開けてきた。