智弁和歌山 脅威の粘りで決勝進出 18年前のリベンジ果たす
「選抜高校野球・準決勝、智弁和歌山12-10東海大相模」(3日、甲子園球場)
壮絶な乱打戦を制し、18年前のリベンジを果たした。智弁和歌山(和歌山)は10-10で迎えた延長十回、1死二、三塁から冨田泰生外野手(3年)の犠飛と黒川史陽内野手(2年)で2点を勝ち越し。東の横綱、東海大相模(神奈川)を下して、1994年以来24年ぶり2度目の春制覇に王手をかけた。
初回に4点を先制される苦しい展開だったが、三回に2点を返すと、四回には4本の長短打で逆転。だが五回に2点を奪われ逆転を許し、5-6。さらに六回には3つの失策が重なって4点を失い、5-10と5点差を付けられた。
絶望的かと思われたが、智弁和歌山ナインが脅威の粘りを発揮。七回に1点を返すと、八回には林晃汰内野手(3年)と黒川の2本の適時打で4点を取り返し、再び同点に追いついた。その後はエースの平田龍輝投手(3年)が東海大相模の反撃を封じた。
高嶋仁監督(71)は「負け試合でした」と勝った実感がない様子。「あきらめずに選手が粘ってくれた。監督のしぶとさが乗り移ったのかな」と選手たちに感謝した。
智弁和歌山と東海大相模は、センバツでは2000年の決勝以来の対戦だった。その時は智弁学園の白野、東海大相模の筑川の両エースの投げ合いの末、4-2で東海大相模が勝利。あと一歩届かず準優勝に終わった智弁和歌山だったが、18年後の今年、先輩たちの雪辱を見事に果たした。