ヤクルト下克上!2年ぶり巨人3タテで広島と並び首位 無安打山田も笑み浮かべる
「ヤクルト7-4巨人」(8日、神宮球場)
快音のなかったヤクルト・山田哲の顔に、満足感たっぷりの笑みが浮かぶ。「チームが勝ったら、自分がどんなにヒットを打てなくても気分がいい。疲れ具合も違う」。16年4~5月以来2年ぶりの巨人3連戦3連勝。広島と並び、優勝した15年以来の首位浮上&貯金3だ。
快足で快進撃を強力に後押ししている。初回と三回は四球を選んで二盗に成功。三回はウエストされる警戒もかいくぐり、いずれも得点につなげた。開幕9試合で7盗塁。まだ失敗はない。
首脳陣の信頼が、積極性を生んでいる。「貪欲に走ると、シーズン前から決めていた。小川監督からも『行ってくれ』と常に言われている」。基本はスタートの判断を任されており、この日の2つを含む5つが初球に盗塁成功。河田外野守備走塁コーチは「信頼されて『応えてやろう』というのがあるのでは。投手にマイペースで投げさせないことができる」と目を細める。
初回は無安打で内野ゴロの間に先制し、六回の決勝点は広岡の中犠飛。三回はバレンティンの2ランも飛び出したが、今季はそつのない得点が目立つ。リーグトップ56得点の原動力が、打率は1割台でも出塁率は4割超えの山田哲。「1番打者の仕事はできた」と少し胸を張った切り込み隊長のもと、ヤクルトが乱セを演出する。