筒香 延長十回V弾 手応え完璧 DeNA首位再浮上「全員で勝ち取った試合」
「ヤクルト5-6DeNA」(21日、神宮球場)
頂点への号砲を鳴らした。チームを勝利と首位再浮上に導く一撃。DeNA・筒香嘉智外野手は「全員で勝ち取った試合。誰が何をやったとかではない」と謙虚だったが、その表情には充実感がにじんだ。
5-5の延長十回。秋吉の内寄りの変化球を豪快に振り抜くと、高々と舞い上がった打球は右翼席に吸い込まれた。「ホームランだと思いました」と手応えも完璧な決勝ソロ。5号でリーグトップタイとなったが「試合で勝てたことがうれしい」と興味を示さなかった。
落とせない一戦だった。この夜は筒香、ロペス、宮崎のクリーンアップ3人が昨年8月22日・広島戦以来の本塁打そろい踏み。「こういう試合は勝たないといけない。勝てて良かった」とラミレス監督は、大満足の笑みを浮かべた。
快進撃を続ける今季。主将も務める筒香は「みんながチームのことを思い、勝とうとしているので、こういう形になっている」と語る。自身も17日・巨人戦(新潟)の試合前に若手に混じって早出で体を動かすなど、チームの勝利のために準備を怠ることはない。
「順位が何位とかは関係ない。今日は終わった。あした、勝てるように頑張ります」。98年以来のリーグ制覇をたぐり寄せるのは、この男しかいない。