大冠が春季大阪大会1回戦コールド勝ち 昨夏決勝で敗れた大阪桐蔭の打倒誓う

 「春季高校野球大阪大会・1回戦、大冠7-0懐風館」(22日、大産大付グラウンド)

 昨夏の大阪大会準優勝の大冠(おおかんむり)が、懐風館を8回コールドで下した。

 右腕エース・村上遼成投手(3年)が8回3安打無失点で13三振を奪取。「調子はよくなかったけど、野手が守ってくれて乗れた」と笑顔で振り返った。

 昨夏の大阪大会決勝。村上は大阪桐蔭打線につかまった。1点ビハインドの八回途中から登板。今秋ドラフト1位候補・藤原恭大外野手(3年)らに4連打を浴びて5点を奪われた。打線が九回の攻撃で4点を返したが、2点差で敗戦。あと一歩で甲子園出場を逃した。

 「あの時は頭が真っ白になった。悔しくて…。ずっと(頭の中に)残っています」。冬は妥協せずに下半身を強化してレベルアップ。最速138キロの直球はキレを増し、東山宏司監督(55)が「計算できる」と信頼を寄せるまでになった。

 村上を支える強打線は今年も健在だ。例年通り昨年12月から約1カ月の強化練習中は、全員がティー打撃や素振りなどで毎日3000スイングをノルマに振り込んできた。打線はこの試合でも力強い打球を連発し、懐風館投手陣から11安打を放った。

 東山監督は「昨夏の悔しさは忘れてはいけない。今年の桐蔭はもっと力があると思うけど、何とか頂点に行きたい。(昨夏決勝での)桐蔭との2安打、2得点差を埋めないと」。昨夏は13安打を放ちながら15安打を浴びて、8-10で敗れた。今年こそ打倒・大阪桐蔭-。府立高の挑戦は続く。

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