四国IL香川・西田監督「鉄人」の「哲学」伝える

 プロ野球広島で活躍し「鉄人」と呼ばれた衣笠祥雄氏が23日、上行結腸がんのため71歳で他界した。四国アイランドリーグplus・香川オリーブガイナーズの西田真二監督(57)は、広島で5年間、同氏と一緒にプレー。突然の訃報に「体調が悪いとは聞いていたけど、驚きました」と沈痛な表情で話し、「常に試合に出続けるという、プロ野球選手としての姿勢を学んだ」と思い出を語った。

 1983年に広島に入団した西田監督。衣笠氏は山本浩二氏らとともに球団のスター選手だったが「我々若手に対しても、キヌさんは優しく接してくれた」と振り返る。

 強く印象に残っているのが「試合に向けた準備やコンディショニング」の徹底ぶりだ。「キヌさんはナイターのあと食事から帰って、夜中の1時にホテルの広間でバットを振っていた」と話し、「ランニングの量がすごくて、特に短距離ダッシュをたくさんやっていた。そうやってベストなコンディションを作っていた」と懐かしんだ。

 2215試合連続出場の記録を持つ衣笠氏。骨折しても試合に出場したという“伝説”は広く知られている。西田監督は「ケガをしても痛がるそぶりを絶対に見せなかった。キヌさんのそういう姿勢を、アイランドリーグの選手にも伝えていきたい」と話した。

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