「東京六大学野球、早大５－３東大」（６日、神宮球場）

　早大が逆転勝ちで東大に連勝した。八回からリリーフしたルーキーの徳山壮磨投手（１年・大阪桐蔭）が２回無失点でリーグ戦初勝利。昨春のセンバツ優勝投手がチームに今季初となる勝ち点をもたらした。

　キレのある直球でねじ伏せた。八回から３番手として登板。直後に味方が勝ち越し、勝ち投手の権利を得て九回のマウンドに向かった。「一番自信のある球で押していこうと思いました」とこの日最速１４５キロの直球を軸に３者連続三振。控えめなガッツポーズとともに最高のかたちで試合を締めた。

　同点の緊迫した場面で出番がやってきても動じていなかった。重圧など、どこ吹く風というような冷静なマウンドさばき。高橋広監督も「見えないプレッシャーがある中で普段通りのピッチングができる」と手放しでたたえた。

　立大・川端健、明大・磯村に続く同リーグの新人で３番目となる勝ち星にも特別な意識はない。ウイニングボールに関しては「まだもらってないです」と執着せず。新人離れした落ち着きを見せる右腕は、今後もチームのためにポーカーフェースで投げ続ける。