槙原氏、20年前に打たれた敬遠球いまも諦めきれず「今年、審判に聞きにいった」
元巨人投手で野球評論家の槙原寛己氏(54)が26日、TBS系「サタデープラス」に出演。「語りたくなかった。みんな聞いてこなかった」という1999年6月12日、甲子園球場で行われた巨人戦で延長12回、新庄剛志氏に敬遠球を打たれサヨナラ負けしたシーンを振り返った。
12回裏サヨナラ負けのピンチにマウンドに立った槙原氏。その直前のブルペンで、準備をしながら試合の様子を見ていた槙原氏は、延長11回裏の敬遠が、セオリーより打者に近い場所でミットを構えていたことに気づき、コーチと「打ってきたら打たれるぞ。危ないよ」と眉をひそめていた。
そして自身の新庄氏への敬遠も、捕手は大きく外さず、セオリーより打者寄りにミットを構えていた。だが「忘れちゃうんですよね、興奮すると。自分に起きるとは思ってないし」とその直前にブルペンでコーチと会話した内容を忘れていたことを明かした。
「打ちにきたのは見えたんですよ。途中であーっと。なんだこいつと思ったら遅かった。打たないですよね、普通は」と槙原氏。だがこの一投で「リリーフとして拍手をもらえるまで(続けるのは)ちょっと厳しいだろうなと思いました。まあ引退が早まったのも事実でしょうね」と肩をすくめた。
長嶋監督とは「この話をしたことはないですね。聞けないですね」とかぶりを振った。結局、この敬遠が20年間の野球人生で最後の敬遠になった。
だが「新庄君、ベース踏んで打ってるんですよ。完全に打席から出て打ってるから長嶋監督も抗議にいったんですよ。だから僕もメッチャクチャ怒った顔してる。でも阪神ファンがもの凄いことになって…」と悔しそうな表情に。共演したサバンナ高橋から「まだ諦めきれへんの?」と茶々を入れられるほど。だがその声も届かないのかのように「でもボックスに足がかかってればいいらしんですよ。今年、審判に聞きにいったんですよ」と20年越しの疑問に、ようやく決着を付けたことも明かした。