「交流戦、阪神３－６ソフトバンク」（３０日、甲子園球場）

　リーグを代表する守備の名手がバットで主役になった。逆転の２点タイムリーに加え、ダメ押し２ランで計４打点。お立ち台でソフトバンク・今宮は「やっとチームに貢献できました」と胸を張った。

　２点を追う四回、相手守備の乱れに付け込んだ。先頭のデスパイネが、三塁大山の悪送球で出塁すると、上林と甲斐の連打などで２死満塁。１番の川島が、押し出し四球を選び、続く今宮が三遊間を真っ二つに破る逆転の２点適時打だ。

　一度は同点に追いつかれたが、六回に代打塚田のバックスクリーン弾で勝ち越すと、四球の川島を一塁に置き、今宮もバックスクリーンへ２号２ラン。「すごくいい感触だったけど、入るとは思わなかった」と自身も驚く一発で試合を決めた。

　五回１死二塁のピンチで二遊間を襲ったゴロを横っ跳びで好捕するなど、高校時代に活躍した甲子園で攻守に光った。チームは投打に故障者を抱えながらも底力を発揮して阪神に連勝。ヒーローは「こういう時こそチーム一丸で」と今後の戦いに目を向けた。