プロ注目の大阪桐蔭・根尾“攻撃的2番”で復調へ 「振っていこう」で2安打1打点
「春季高校野球近畿大会・準決勝、大阪桐蔭6-3智弁学園」(2日、明石トーカロ球場)
今秋ドラフト1位候補・根尾昂内野手(3年)が、新チームで初めて「2番」で先発し、2安打1打点を記録した。近年のメジャーリーグで目立つ“攻撃的2番”を連想させる活躍で、決勝進出に貢献した。
根尾は新チーム結成から、今春センバツ以外は主に4番に座ってきた。だが、今春大阪大会では消極的な打席が目立ち、今大会も1回戦・明石商戦で4打数無安打4三振に終わっていた。
西谷浩一監督は2番で起用した意図について「相手にマークされて、かわされる中、ストライクを見逃したり、思い切りの良さが出ていなかった。仕掛けていくのが根尾の良さ。送りバントで送るのではなく、強く振ってほしいと思いました。1番が出塁できなかった時の裏1番というわけではありません」と説明。根尾には「なぜ、2番にしたか考えて打ってこい」と送り出した。
根尾は「今日はつなぐというよりも、振っていこうと思いました」と西谷監督の意図を理解し、プレーで応えた。
1打席目は空振り三振に終わったが、2打席目は1ボールから2球目をフルスイング。4球目を中前に運んだ。四回も1ボールから2球目を捉えて右前打を放った。
チームメートからは、試合前にメジャーの攻撃的2番の話題を振られたという。「そこまで打てないので」と苦笑いを見せたが、「最近はうまくいかないことが続いて、負の連鎖が続いていた。今日はシングル2本でしたが、もっと振っていけるなと思いました」。史上初となる2度目の甲子園春夏連覇へのキーマンは、復調へのきっかけをつかんだ様子だった。