中日・松坂 タカ狩った 万歳3勝!5回粘った1失点“恩返し”果たす
「交流戦、中日5-4ソフトバンク」(8日、ナゴヤドーム)
苦しんだ末の「恩返し」だった。中日・松坂が昨季まで3年間在籍したソフトバンクに5回を3安打1失点。粘りでつかんだ3勝目も、右腕に笑顔はなかった。
「昨日(7日)ピッチャーをたくさん使っていたし、長いイニングを投げるつもりで。結果5回で降板する形になって申し訳ない」
苦しいマウンドだった。初回はいきなり2死満塁。ここは松田を中飛に打ち取って難を逃れた。二回も2四球と野選で1点を失い、再び2死満塁。「ピンチで彼らに回ると、いつもよりはプレッシャーはあったかもしれない」。そう言いながらも中村晃、柳田を外角のカットボールで2者連続の空振り三振でしのいだ。
五回2死で左臀部(でんぶ)が気になり、グラブでたたいた。5回を投げ終えて処置を受けたが、つったような感覚はおさまらない。余力はあったが、交代を受け入れた。
右肩の不調もあり、ソフトバンクでの3年間で1軍登板は1試合。3年総額12億円プラス出来高ともいわれた大型契約に見合う活躍はできず、退団した。
もう無理なんじゃないか。そんな周囲の疑いの声にも、松坂はブレなかった。「周りに左右されず決めたことはやり通す。そういう信念を持ってやってきた」。信念が間違っていなかったことを、投球で証明。チームは単独4位に浮上した。