楽天・平石監督代行、初陣星 梨田前監督の「本拠地で勝ってくれ」に応えた
「交流戦、楽天8-0阪神」(17日、楽天生命パーク宮城)
変わらなければいけない。チームの誰もが肝に銘じて臨んだ。前日に梨田監督が成績不振の責任を取って辞任。一夜明け、楽天・平石洋介監督代行の下、イヌワシ軍団が8点を奪って再出発した。
号砲を鳴らしたのは銀次だ。二回、右中間に豪快な先制2ラン。四回にはアマダー、藤田が2者連続アーチで盛り立て、苦境にあえいできた打線が目を覚ました。
この日、梨田前監督が球場を訪れ、選手、首脳陣、スタッフを前にあいさつした。
「途中で投げ出す形になって申し訳ない。残り80試合あるけど、自分たちのいいところをどんどん出していって欲しい。特に本拠地で勝ってくれ。それは僕ができなかったことだから」
低迷の責任を背負ってチームを去った監督の言葉は重たく響いた。「今日は一人一人、やってやろうという気持ちがすごく出ていた」と銀次。今季ここまでわずか7勝しかしていなかった本拠地・仙台で、ファンが待ち望んだ快勝を飾った。
平石監督代行は「本当にチームに勇気を与えてくれた」と銀次の一撃を称賛。チーム再建へ「熱くアグレッシブに行きたい」と目標を掲げた松坂世代の若き“新指揮官”は、新体制初日の勝利を神妙に受け止めた。