「パ高セ低」如実…セ5球団が借金、数字で見る交流戦
プロ野球セ・パ交流戦が全日程を終了した。快進撃を見せたヤクルトが12勝6敗の勝率・667で初の最高勝率球団に輝いた。セでは12、14年の巨人に次いで2球団目。また21日の最終戦で阪神と延長戦の末、引き分けたオリックスは11勝6敗1分けで勝率・647となり、リーグ内の最高勝率に。そこで交流戦前後での勝率や順位変動などをたどっていく。
まずセパそれぞれで交流戦前後の貯金、借金などを比べる。※()内数字の上は交流戦前、下は交流戦後リーグ順位、続く()内は+が貯金、-が借金。
【セ・リーグ】
・広島(1)↓(1)(+10↓+6)
・阪神(2)↓(4)(+2↓-3)
・DeNA(3)↓(2)(0↓-2)
・巨人(4)↓(3)(-1↓-3)
・中日(5)↓(6)(-2↓-6)
・ヤクルト(6)↓(4)(-9↓-3)
※阪神&ヤクルトは4位タイ。
【パ・リーグ】
・西武(1)↓(1)(+9↓+11)
・日本ハム(2)↓(2)(+7↓+9)
・ソフトバンク(3)↓(3)(0↓+4)
・オリックス(4)↓(3)(-1↓+4)
・ロッテ(5)↓(5)(-3↓+1)
・楽天(6)↓(6)(-12↓-18)
※ソフトバンクとオリックスは3位タイ。
交流戦勝利数はセ48勝、パ59勝で1分。「パ高セ低」の今回も楽天を除くパ5球団が貯金に成功。特にオリックスは借金1から貯金4と5つの上積みに成功した。一方でセは広島以外の5球団が借金に。阪神は貯金2から借金3へ。広島も貯金10から6に減らした。2位・DeNAから6位・中日まで2ゲーム差と“混セ”状態となっている。
ヤクルトに関しては、交流戦開幕前で17勝26敗1分けの9あった借金を3まで減らすことに成功。チーム成績を見てみると打率・251、防御率3・38で、12球団の中で特別な数字だったというわけではない。ただし守護神・石山が登板10試合で7セーブ、防御率0・00。また、近藤は登板9試合で6ホールド1セーブ、防御率1・80。リリーフ陣の安定感が目立った。
一方で広島は、防御率5・60の投手陣の不調が響く形に。失点は104で12球団唯一となる3ケタだった。ちなみにロッテはチーム打率・278、防御率2・40。いずれも12球団で最もいい成績だった。
リーグ順位を見ると、セは広島以外の5球団で変動が生じた。阪神と中日が順位を落としDeNA、巨人、ヤクルトが順位を上げた。一方、パは4位だったオリックスがソフトバンクと並んで3位タイに浮上。他のチームで動きは見られなかった。
今回の特徴はヤクルト以外のセ球団がそろって勝率を落とし2位以下の5球団が借金生活になったこと。一方、パは6位・楽天以外の5球団が勝率5割以上に。セパそれぞれのリーグ内で貯金と借金を重ねる形となった。
次に個人成績上位3選手を見てみる。
【打率】
・角中(ロッテ)・412
・宮崎(DeNA)・406
・吉田正(オリックス)・397
【打点】
・中田(日本ハム)22
・近藤(日本ハム)21
・浅村(西武)18
【本塁打】
・上林(ソフトバンク)7
・宮崎(DeNA)6
・近藤(日本ハム)6
【勝利数】
・石川(ロッテ)4勝
※3勝は5名
【防御率】
・菊池(西武)0・86
・有吉(ロッテ)0・92
・石川(ロッテ)1・01
【セーブ】
・森(ソフトバンク)8
・石山(ヤクルト)7
・内(ロッテ)7
なお、交流戦MVPは、勝ち越したパの最高勝率球団オリックスから。吉田正の打撃が際立ったほか、増井が6セーブで防御率0・84をマークしている。