日大鶴ケ丘・勝又を6球団視察 最速147キロ&本塁打含む3安打
「高校野球西東京大会・2回戦、日大鶴ケ丘10-0清瀬」(11日、上柚木公園野球場)
夏の甲子園3度出場で1990年に8強入りした日大鶴ケ丘が、六回コールドで初戦を突破した。プロ注目の最速152キロ右腕・勝又温史(あつし)投手(3年)は「5番・右翼」で先発出場し、本塁打を含む3安打4打点。投げてはリリーフで1回無失点に抑え、4年ぶりの聖地切符獲得へ好発進の原動力となった。
投打二刀流のポテンシャルを存分に発揮した。三回1死満塁で左翼へ2点適時打を放つと、五回無死一塁では「チームが乗れていない。自分が流れを変えてやろう」と狙い通りの一発を右翼席へ運んだ。
六回からはマウンドへ向かった。力みから先頭を死球で出したが、「真っすぐだけではない」とカットボールを有効に使って1回無失点。今春の背番号10から1番を取り戻したエースは「(胸の)内に燃えるものがある」と次戦以降もフル回転の覚悟だ。
好素材の勝又目当てに国内6球団に加え、米球団スカウトも視察に訪れた。勝又の登板時にはスピードガンを構え、この日の最速は147キロを計測する球団も。阪神・畑山チーフスカウトは「投打で面白い存在」と評価した。
勝又本人も将来的な二刀流について「ぜひやってみたい」と意欲は十分。今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・根尾昂内野手への意識も隠さない。「甲子園で戦ってみたい」。聖地での顔合わせを見据えながら、激戦区・西東京大会を勝ち抜いていく。