ワセダ対決は早実の勝ち 清宮から「紺碧の空」歌う応援ビデオで気合注入

 「高校野球西東京大会・3回戦、早実11-3早大学院」(15日、ダイワハウススタジアム八王子)

 早実が夏5年ぶり4度目となった早大学院とのワセダ対決を制し、初戦を突破した。      

 怪物スラッガーの熱い激励を受け、夏3年ぶりの聖地を狙う“逆転の早実”が底力を見せつけた。初回に3点を先制される苦しい展開。1点を追う八回に4連打と相手のエラーで一気に逆転すると、九回にも2本塁打などで突き放した。

 初戦の前夜、チームはモチベーションビデオで気持ちを高ぶらせていた。映像には、昨年の主将である清宮幸太郎(日本ハム)からのメッセージも。アカペラで応援歌「紺碧の空」を歌い上げた後、力強い言葉を投げかけてくれた。キャプテンを受け継いだプロ注目で、通算66発の大砲・野村大樹内野手(3年)は「盛り上がりましたね」と気合を注入されて試合に臨んだ。

 嫌な雰囲気をチーム全体で振り払った。2-3の八回。先頭の4番・野村が四球で出塁して二盗を試みると、続く打者が空振り三振に倒れた際に守備妨害を取られ2死走者なしとなってしまう。だが、ここからが強かった。下位打線が奮起し、一気に3点。清宮率いる旧チームから目立った逆転劇に「感動した」と主将はベンチで思わず涙ぐんだ。

 両校のスタンドから同じ応援歌が流れた早大学院との対決も、夏は通算4戦4勝となった。苦戦を乗り越えての4回戦進出。第1回に出場した名門が節目の100回大会出場へ勢いづいた。

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