報徳七回コールド発進 阪神・糸井はとこ辰徳3適時打 激励メールを胸に
「高校野球東兵庫大会・2回戦、報徳学園9-2伊丹西」(16日、明石トーカロ球場)
東兵庫大会では、昨春センバツ4強の報徳学園が、七回コールドで初戦を突破した。阪神・糸井嘉男外野手(36)の「はとこ」で、「5番・右翼」で先発した糸井辰徳外野手(3年)が3安打3打点で勝利に貢献した。北大阪大会ではセンバツ覇者の大阪桐蔭が、春夏連覇へ好発進した。
超人のDNAが初戦から真価を発揮した。糸井が初回の1打席目から3打席連続適時打。「春とかとは違ったプレッシャーがあったけど、思ったプレーができてよかった」。小柄でも“本家”同様の分厚い胸を張った。
父親・章裕さん(55)が、嘉男の父と「いとこ」で、辰徳は嘉男と「はとこ」となる。名前は原辰徳(元巨人)から取って命名されたが、幼い頃から嘉男に憧れてきた。
「人一倍の努力をして、(周囲に)止められるぐらいまで練習していると聞いた」。プロで結果を残す親戚の姿を見習って練習に励んできた。今も交流があり、1週間前には嘉男から「最後の夏は、全力でやれば結果はついてくる」とメールで激励を受けた。
今年の報徳学園は、今秋ドラフト1位候補の1番・小園海斗内野手(3年)が中心だが、徹底的にマークされるのは確実。辰徳ら中軸の奮起が、8年ぶりの夏の甲子園出場には欠かせない。
個人的には昨春センバツで、大会直前のメンバー変更でベンチ外となった悔しさは忘れていない。「今年は甲子園に立って、最後はみんなでマウンドに集まりたい」。昨年は甲子園で阪神戦を観戦した。嘉男も活躍する甲子園で、躍動するイメージはできている。