丸亀城西13年ぶりV 河本監督“3度目の正直”でやっとつかんだ夏切符
「高校野球香川大会・決勝、丸亀城西9-4高松」(22日、レクザムスタジアム)
香川大会は、丸亀城西が高松を下し、13年ぶりの夏の甲子園出場を決めた。2点ビハインドの六回に主将の7番・福田直人捕手(3年)が起死回生の同点2ラン。そこから一気の逆転で頂点に立った。就任4年目の河本浩二監督(49)にとっては“3度目の正直”での聖地切符となった。
壁を突破した選手たちが、高らかに校歌を歌い上げた。逆転でつかんだ13年ぶりの夏切符。丸亀城西の河本監督は「今年こそ甲子園、という気持ちで戦いました」と感慨深げにナインをみつめた。
あきらめない気持ちが打球に乗り移っていた。2-4で迎えた六回。1死一塁から7番・福田が左翼ポールを直撃する起死回生の同点2ランを放った。
「これで試合は振り出し。さあここから、という気持ちでした」。そう振り返る主将の一発で打線が目覚める。なおも2死二塁から1番・水野達稀内野手(3年)が左中間へ勝ち越しの適時三塁打。さらに七回に1点、八回にも3点を奪って一気に試合を決めた。
“3度目の正直”で夢をかなえた。就任4年目の河本監督は、1年目の15年に決勝まで勝ち上がったが、藤井学園寒川に4-20で大敗。昨年も決勝に進んだものの、三本松に敗れて聖地を逃した。
この夏は、甲子園のアルプス応援を録音したものをグラウンドで流しながら練習した。メンタルトレーナーから勧められた「予祝」という訓練法で、「前もって甲子園の雰囲気を味わっておくんです」と河本監督は笑う。
丸亀商時代の1980年センバツで4強入りした伝統校も、夏は過去4度出場でまだ1勝も挙げていない。「まずは1つ勝つことを目標に戦いたい」と福田主将。驚異の粘り強さを武器に、100回記念の甲子園に挑む。