松山商13年ぶり4強 4番山内不在も大村V満塁打
「高校野球愛媛大会・準々決勝、松山商8-3小松」(24日、松山中央公園野球場)
松山商が13年ぶりに4強入りを果たした。3-3で迎えた五回、無死満塁のチャンスで3番・大村玄外野手(2年)が左前へ勝ち越し適時打。勢いづいた打線はさらに2本のタイムリーなどで計5点を奪い、小松を一気に突き放した。
「山内さんの分も、という気持ちで打った」と大村は振り返る。今大会直前に本来の4番打者・山内敬太捕手(3年)が左手首を故障。打力が持ち味のチームにとってあまりに痛い離脱だった。
大村は病院から戻ってきた山内から「俺の代わりを務めてくれ」と言われたという。チームの合言葉は「山内が帰ってくるまで勝ち残ろう」。この日も主砲不在を全員でカバーし、13安打で8点を奪った。
甲子園で春2回、夏5回の優勝を誇る全国屈指の名門も、2001年夏を最後に聖地から遠ざかっている。17年ぶりの出場へ、あと2勝。26日の準決勝では新田と対戦する。「ここからは総力戦。気力の勝負」と重沢和史監督(49)。チーム一丸の“夏将軍”が、復活へまた一歩近づいた。