ヤクルト、勢い止まらん6連勝 山田哲が決勝打「しっかり仕事ができた」
「巨人1-2ヤクルト」(26日、京セラドーム大阪)
守って走って打って決めた。3日連続の長時間試合も、うっちゃっての延長戦勝利なら心地いい。「自分で言うのも何ですけど、しっかり仕事ができたと思います」。今季2度目の6連勝に導く活躍。ヤクルト・山田哲が最強の万能選手であることを証明した。
同じ関西出身のレジェンドを撃った。延長十一回無死二塁。上原のスプリットを逆らわずに中前に運ぶ決勝適時打。「逆方向を意識して、欲を出さずにヒットを狙いにいきました」と状況に応じた軽打が光った。
土壇場九回の同点劇も演出した。1死から右前打で出塁すると、次打者バレンティンの初球に二盗。雄平の適時打で生還し「必死こいて塁に出ました」とちゃめっ気交じりに振り返った。
五回の守備では2死二塁から、吉川尚のライナーをジャンプ一番で好捕。2点目を防いだことが勝利につながった。常々口にする「自分の武器は打つことだけじゃないので」というプレーを、1試合に凝縮してみせた。
十一回先頭で上原から右翼線二塁打を放ち、決勝のホームを踏んだ青木が言う。「勝ってくるとみんなその気になる。それが大事なんじゃないですか」。本物になりつつある強さ。「こういう試合が多くなればなるほど、上に行けると思う」と山田哲。借金完済目前。目指す場所はもっと先にある。