広島商 エース中村が力尽く 2試合で20回321球「仲間と戦えて良かった」
「高校野球広島大会・準決勝、広陵3-1広島商」(27日、しまなみ球場)
広陵が2年連続で伝統校対決を制し、決勝に駒を進めた。
二回に先制すると、1-1の五回に高田桐利内野手(3年)の右越えソロで勝ち越し。さらに七回には4番・河端利晶内野手(3年)が左中間席へソロを放ち突き放した。投げては森勝哉投手(2年)と森悠祐投手(3年)の継投で広島商打線を1点に封じた。
広島商は、中村光希投手(3年)が8回、121球を投げ9安打3失点と力投した。25日の準々決勝・尾道戦では12回200球を投げ抜いた。中1日しかなかったものの「状態は万全だった。接戦に持ち込みたかったんですが」と振り返った。
大会前に部内暴力があったため6日まで対外試合禁止の処分を受けた。一度はバラバラになりかけたチームは勝ち上がることに団結力を取り戻した。「甲子園を目指していたので負けて悔しい。でも、ここまで仲間と戦うことができて良かった」と涙はなかった。