大阪桐蔭KK超え23点圧勝V 藤原、高校通算29号2ラン含む6安打6打点!
「高校野球北大阪大会・決勝、大阪桐蔭23-2大院大高」(30日、大阪シティ信用金庫スタジアム)
史上初2度目の甲子園春夏連覇を目指す大阪桐蔭が、北大阪大会を歴史的大勝で制した。26安打を放ち、今夏の全地方大会決勝で最多、大阪大会決勝史上最多の23点を奪って2年連続10度目の夏の甲子園出場を決めた。今秋ドラフト1位候補・藤原恭大外野手(3年)は2ランを含む6安打6打点の大暴れ。この日で第100回記念大会の甲子園出場校、史上最多56代表が出そろった。
史上最強と称されるスター軍団が、全国屈指の激戦区で戦ってきた偉大な先輩を超えた。“KKコンビ”を擁したPL学園も上回る決勝での圧勝劇。大阪桐蔭が、節目の100回大会で大阪の高校野球史に名を刻んだ。
「今日は攻守で圧倒できたと思う。(23点は)自分たちは意識していないけど、つないでいった結果だと思う」。7打数6安打6打点。“決勝男”の藤原が部員63人の気持ちをを代弁した。
準決勝・履正社戦は1点を追う九回2死走者なしから逆転勝ち。「攻め続けようと話していた」と藤原。劇的な勝利で勢いづいた名門は、攻撃の手を緩めることなく打ち続けた。一回はわずか3球で先制。二回は打者10人で4点を奪った。
最大の見せ場は六回だった。打者18人が打席に立ち、1イニング全員安打(13本)&全員得点を記録。2死二塁からは11者連続安打を含む12安打と2四球で14者連続出塁し、12者連続得点を記録した。
1打席目から4打席連続安打で迎えた藤原は、六回2死二塁で右翼席へ高校通算29本目となる2ラン。この回2打席目の2死二塁でも中前適時打を放ち、6打席連続安打をマークした。
八回2死一塁は左飛に倒れて、準決勝・履正社戦から続いていた9打席連続出塁がストップしたが、大一番の勝負強さは相変わらずだった。
昨春センバツ決勝・履正社戦で2本塁打を放ち、昨夏の大阪大会決勝・大冠戦でも決勝ソロ。昨夏頃からチームメートからも“決勝男”と呼ばれている。照れ笑いを見せながら「暗示をかけてやっている。その通りの活躍ができてよかった」と振り返った。
今大会全6試合で4番を任せた西谷浩一監督(48)は「さらにたくましくなった。藤原が打つと勢いがつくのでよくやってくれたと思う」と評価した。
今春センバツ時に痛めていた右膝は完治。今夏は今までにない自信を持って聖地に乗り込む。史上初2度目の甲子園春夏連覇へのキーマンは、「モチベーションは上がっている」。ムードは最高潮。大阪桐蔭が満を持して、快挙に挑む。