愛工大名電、バント封印の超攻撃的野球で夏30年ぶり勝利 練習すらなし

 「第100回全国高校野球選手権・2回戦、愛工大名電10-0白山」(11日、甲子園球場)

 愛工大名電(西愛知)が大勝し、1988年以来30年ぶりの勝利を果たした。前回、夏の甲子園で勝利した88年は昭和最後の63年。平成最後の夏となる今年、ようやく初戦突破となった。97年からチームを率いる倉野光生監督(59)は夏の甲子園初勝利を挙げた。

 バントと足を使った伝統の野球から、強打の“イケイケ野球”にシフトチェンジが功を奏した。昨秋の愛知大会準々決勝で中京大中京に3-10で大敗してから方向転換。打撃力の向上をはかり、冬の強化練習では約2週間で毎日、1日1000スイングのティー打撃がノルマとなった。1200グラムの重いバットを使ったりスクワットしながら打ったりと、パワーをつけた。

 象徴的な活躍をみせたのが、主将の2番・西脇大晴内野手(3年)だ。初回、無死三塁の好機で中前へ先制打。六回には2死二塁で左越え適時二塁打。八回は2死走者なしの場面で、左中間へとどめのソロ本塁打を放り込んだ。「僕はバントせず、打ってつないで、時に長打で走者をかえす2番。みんなも打つのが好きなので、強攻策のほうがモチベーションは上がると思う」と話す。

 昨秋は4番で今年6月から2番に入っているが、バントのサインは「出たことがない」という。バント練習さえ一切しない。倉野監督も「超攻撃的野球。初回から積極的に打っていくのが私たちのペースになった」と手応えを感じている。“ニュー名電”が、強打で100回大会を駆け上がる。

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