ソフトバンク・松本裕 今季初勝利「長かったです」 工藤監督「次も楽しみ」
「ソフトバンク11-5日本ハム」(12日、ヤフオクドーム)
4年目右腕のソフトバンク松本裕樹投手が今季初勝利を飾った。
6回途中3失点。球数が100球を超えたところでタイムリーや押し出し四球を許して降板となったが、味方打線の大量援護に守られた。「序盤から、野手の皆さんが点を取ってくれたおかげで、余裕をもって投げることができました。最後は少しバテてしまい、バランスが悪くなってしまった。ランナーを残して降板してしまい申し訳ないです」と反省の弁も、ようやくつかんだ白星には笑顔。「長かったです」としみじみ振り返った。
ドラフト1位で入団して昨季プロ初勝利を飾った。しかし、飛躍が期待された今春キャンプで腰痛を発症。「今季は野球をしている時間よりもリハビリの方が長かった」。つらい時間を耐え、2軍で登板は3試合と少ないながらも2勝0敗、防御率0・60と結果を残して1軍昇格を勝ちとった。
4日のオリックス戦(ヤフオクドーム)で今季初先発し、7回1失点と好投。白星はつかなかったが、この日の先発機会を自ら手繰り寄せた。前回ほどの好投ではなかったが、工藤監督は「味方が点を取った直後の回をしっかり抑えたのが大きかった」と評価。「次も楽しみ」と次回登板機会も示唆した。
チームの先代の背番号66は絶対エースとして君臨した斉藤和巳氏だ。「去年までは打たれないように丁寧に投げることを考えていたけど、今はマウンドでの気持ちが違う。どんどんストライクを取りに行くように心がけている」。気迫あふれる投球で常にチームを引っ張った、かつてのエースの姿と重なった22歳右腕の力投は、鷹の大きな希望となる。