日南学園・蓑尾、ノムさん流「ささやき戦術」敢行も…奈良間に通じず「やっぱり凄い」
「第100回全国高校野球選手権・2回戦、常葉大菊川3-0日南学園」(14日、甲子園球場)
敗れた日南学園の主将・蓑尾海斗捕手は、名捕手だった野村克也氏の得意技でもあった「ささやき戦術」を敢行していた。
地方大会最高打率の・818をマークしていた常葉大菊川の奈良間大己に対しても、つぶやいたという。奈良間の第2打席時には「一回戦、ホームラン打ったよね」とささやくと、奈良間は「うん」。蓑尾はすかさず「真っすぐしか打ってないよね」とさらにささやいたが、「そこから集中していたのか、無視されました」と苦笑。「やっぱりすごい選手だなと思いました」と脱帽した。
「つぶやき作戦」は新チームになってから取り入れたといい、きっかけは野村氏の著書「野村の遺言」を読んだことだったという。相手を揺さぶることができると感じて取り入れたが「にらまれることもあった」という。それでも「自分と対戦してるんだと思って、自分の勝ちだと思ってやってきた」と信念を持っていたが、やはり甲子園では簡単には通用しなかった。
蓑尾の夏はこれで終わったが、後輩達へは宮崎県では半世紀達成されてない2年連続甲子園出場を託す。「目指してほしい」と後輩達へ呼び掛けていた。