「第１００回全国高校野球選手権・準々決勝、済美３－２報徳学園」（１８日、甲子園球場）

　報徳学園（東兵庫）は追い上げ及ばず、済美（愛媛）に１点差で惜敗。８年ぶりの４強進出はならなかった。

　プロ注目の小園海斗内野手（３年）は３打数無安打。遊撃手としてプロレベルの守備範囲と堅実さを披露してきたが、九回に追加点に結びつく失策。攻守で本来の力を発揮できなかった。

　試合後は涙を流す仲間を笑顔でなぐさめる姿も見られた。だが、ベンチ裏では「負けて悔しい。甲子園で優勝しようとやってきたけど…」と、言ったところで涙が止まらなくなった。

　この世代は選抜の出場も逃し、春季大会でも結果を残せず。最後の夏にかけてきた。それだけに、「甲子園に来て終わることができたのは良かった」と充実感もにじませた。

　初戦の聖光学院（福島）で３本の二塁打を放ち、勝利に貢献。８強進出の原動力となり、そのポテンシャルの高さは存分に示した。進路について明言しなかったが「今回の悔しさを出して球場を沸かせるすごい選手になって帰って来たい」と、先を見据えた。

　今大会は、中学時代のチームメートである大阪桐蔭・藤原恭大外野手（３年）との対戦をひとつの目標にしてきた。前の試合で２本塁打を放った姿もモニターで確認していたそうで、「一番のライバル。優勝してほしい」とエールも送った。