大阪桐蔭・柿木エースの涙 「自分しかいないと思った」志願の先発…2失点完投
「第100回全国高校野球選手権・決勝、大阪桐蔭13-2金足農」(21日、甲子園球場)
エースが泣いた。5安打2失点で9回を投げ切り、大阪桐蔭(北大阪)春夏連覇の瞬間をマウンドの上で迎えた。「自然と涙が出ました。達成できたという涙です」。柿木蓮投手(3年)は照れくさそうに笑った。
決勝前夜、宿舎の西谷監督の部屋を1人で訪れ「明日、投げさせて下さい」と先発を志願した。済美との準決勝で完投したばかりだったが「自分の中で、自分しかいないと思った」。指揮官の信頼を勝ち取り、相手エース・吉田と投げ合った。
昨夏は3回戦で仙台育英にサヨナラ負け。「あの悔しい思いを持って1年間練習してきた」と振り返る。「勝ち続けるのが常勝軍団・大阪桐蔭のエース」。誇り高き右腕は重圧を力に変え、チームを快挙達成に導いた。