金足農フィーバー 凱旋ナインに空港「類を見ない多さ」1400人お出迎え

 秋田に、列島に感動を呼んだ“かなのうナイン”が故郷に帰ってきた。第100回記念全国高校野球選手権決勝から一夜明けた22日、準優勝に輝いた金足農が大阪・伊丹空港から秋田に凱旋。プロ注目のエース・吉田輝星(こうせい)投手(3年)らを一目見ようと、秋田空港には約1400人が集まる大フィーバー。また、春夏連覇を果たした大阪桐蔭・根尾昂内野手(3年)は、U18アジア選手権での吉田との共闘を心待ちにした。

 「吉田くーん!」「ありがとう!」。金足農ナインが飛び交う歓声にはにかんだ。午後3時半を過ぎた秋田空港。“かなのう旋風”を巻き起こした選手たちが姿を現すと、詰めかけた約1400人のファンが沸きに沸いた。選手がバスに乗り込んだ後も鳴りやまない声援。選手は窓を開け、手を振って応えた。

 フィーバーの大きさに空港関係者も驚きを隠せない。1981年の開港以来、「類を見ない人の多さ」と対応に追われた。秋田県警は30人態勢で警備に当たった。東署の三浦司警備課長は「警衛警備、警護警備以外では初めて」と混乱を避けるべく、異例の出動でサポートした。

 学校にも、聖地で躍動したナインを目に焼き付けようと、約1000人が集まった。午後4時45分から始まった準優勝報告会。選手を包み込むのは「お帰り」「ありがとう」といった温かな声。吉田や主将の佐々木大夢(ひろむ)外野手(3年)がマイクであいさつすると、盛り上がりに火がついた。

 感動したのは地元だけにとどまらない。午前10時ごろ、大阪・守口市内の宿舎前では約100人が見送りに訪れた。選手、関係者を乗せた秋田行きの特別臨時便では、機長やキャビンアテンダントから「たくさんの元気と感動をありがとうございました」とのアナウンスも流れた。

 快進撃の立役者である吉田は「びっくりしました。それぐらい応援されていたんだな」と改めて反響の大きさに笑みを浮かべた。試合直後には東北初の全国制覇をかなえられず悔し涙を流したが、「恩返しになったと思う」と晴れやかな表情。2日遅れで始業式を迎える23日は、学校で報告会が開催される予定。秋田に、東北に、列島に感動を呼んだナインへの注目は、しばらく続きそうだ。

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