ヤクルト・ライアン小川 復活!7・24巨人戦以来の今季6勝目
「阪神0-1ヤクルト」(28日、甲子園球場)
エースのプライドがほとばしった。七回2死二塁。「悔いを残さないように思い切り腕を振りました」。ヤクルト・小川が投じた130球目は、この日最速の150キロを計測した。これは高めに外れたが、続くスライダーで梅野を遊ゴロに打ち取って最大のピンチを脱出。7回4安打無失点。1点のリードを守り抜いた。
二回までに48球を要する苦しい立ち上がり。手応えのある直球を主体に切り替えると波に乗った。六回まで109球。それでも、七回の打席に立った。コンディション不良で、ハフが球場入り後に登録抹消。中継ぎ陣が1人少ない一戦。マウンドを降りるわけにはいかなかった。
7月24日の巨人戦以来となる6勝目。「我慢強くやるしかなかった」と振り返った。その間は、夏の甲子園からも刺激を受けた。「(金足農の)2ランスクイズ、吉田君の投球もよかったですね。打者に向かっていく気持ちも前面に出ていた」。自身も愛知・成章高3年時のセンバツで登板した聖地で、これぞエースという力を見せつけ、今季初対戦の猛虎をねじ伏せた。
今季初の1-0勝利。ライアンは「普段は(打線に)助けてもらっている。投手で勝つ試合をどんどん作っていければ、より強くなっていける」と手応えを口にした。頼もしい大黒柱の快投で、チームは勝率5割復帰を果たした。