ヤクルト・小川 気迫7勝目 巨人キラー8回1失点
「巨人1-4ヤクルト」(11日、東京ドーム)
最後は気迫でねじ伏せた。一発を浴びれば同点に追いつかれる八回2死一、二塁。こん身の145キロ直球で代打・阿部を空振り三振に仕留めると、いつもはクールなヤクルト・小川がほえた。8回6安打1失点の力投で7勝目。2位争いの直接対決初戦でエースが“巨人キラー”の本領を発揮した。
「初戦が大事と思っていた。緊張しましたけど、何とか取れてよかった」。責任を果たした安ど感がにじむ。佳境に入ったCS争い。ミーティングでは「一球で試合が決まる。短期決戦という意識で」と全員が確認して臨んでいた。「打者一人一人、一球一球を大事にした」と言い聞かせ、大きな白星をもたらした。
巨人戦は16年から3年越しで7連勝。チームでは、98~99年の川崎憲次郎に並ぶ記録にも「勝ち負けはたまたまじゃないですか」とここはクールに受け止めた。チームも勝率5割復帰。頼れる大黒柱は「これから一戦一戦、大事になってくる。この試合をきっかけに波に乗っていきたい」と力強く先を見据えた。