日大三・広沢 7回無失点で勝利 金足農・吉田から刺激「超えられるような選手に」
「秋季高校野球東京大会・一次予選、日大三9-0杉並」(17日、日大三グラウンド)
今夏の甲子園で4強の日大三が七回コールドで快勝した。広沢優投手(2年)が先発し、7回無失点。新チームの初戦を好投で飾った。
広沢は尻上がりに調子を上げていった。初回、「序盤はコントロールが荒れていた」と先頭に左前へ運ばれた後に自らの暴投で2死三塁。いきなりのピンチを迎えたが、無失点で切り抜けると波に乗った。
二回以降はスライダーなど変化球とのコンビネーションで打者を手玉に取った。7回を一人で投げ抜き9奪三振。今夏の初戦でも対戦し、苦しめられた杉並打線にリベンジを許さなかった。
聖地での経験が生きている。今夏の甲子園で2試合に先発し、自己最速を148キロに更新するなど飛躍した。準決勝では金足農・吉田と投げ合い、打席で甲子園準優勝投手となる右腕のボールも体感。「見たことのない球。目標にして超えられるような選手に」と刺激を受けた。
新チームではエース番号を任された。「1をつけられたのはうれしい」と喜びつつ、同学年の最速150キロ右腕・井上広輝投手(2年)とWエースとして共闘していく意識が強い。夏が終わると、1日どんぶり3杯を3食の“食トレ”や体幹トレにも余念なし。3季連続の聖地出場へ、190センチの長身右腕が好スタートを切った。