大船渡・佐々木15K 最速154キロ!阪神・葛西スカウト絶賛「160キロ出る」
「秋季高校野球岩手大会・準々決勝、大船渡4-1黒沢尻北」(19日、八幡平球場)
最速157キロ右腕の大船渡・佐々木朗希(ろうき)投手(2年)が1失点完投。4強入りに貢献した。1回戦、2回戦と連投後、中1日での登板だったが、疲れを感じさせず。来秋ドラフトの目玉と注目を集める岩手の新怪物が、15奪三振で圧倒した。
平日にもかかわらず立ち見が出るほどの観客の前で、奪三振ショーを演じた。二回に先制の援護を受け「点を取ってくれたので、この流れを絶対渡さないように」と発奮。三回2死から五回まで7者連続で三振に斬った。
プレーボールから2球続けて150キロをたたき出し、スタンドを沸かせた。失点は味方の失策と自らの暴投が絡んだ1点のみで「マウンドに上がったら思ったよりいい球がいっていた」と、この日最速の154キロを計測したのは七回。被安打3本のうち外野へ運ばれた打球は1本だった。
今大会、ここまで変化球は「チェンジアップとスライダーで十分かな」と負担のかかるフォークを封印している。視察した阪神・葛西スカウトは「将来は160キロも出る」と高い評価。身にまとうスケール感は本物だ。
22日の準決勝では盛岡大付と対戦する。「任された役割を果たせるように」と佐々木。県3位までに与えられる東北大会の出場権をつかむべく、エースがけん引する。