東洋大・上茶谷は予想以上 阪神・谷本本部長、和田TAら9人ドラ1候補視察
「東都大学野球、亜大5-2東洋大」(19日、神宮球場)
今秋ドラフト1位候補の東洋大・上茶谷大河投手(4年・京都学園)が亜大戦に先発し、七回途中4安打4失点で敗戦投手となったが、谷本修球団本部長、和田豊TAら9人態勢で視察した阪神は高い評価を与えた。「思った以上にいい投手」と同本部長。即戦力投手は阪神にとって今秋ドラフトの重要補強ポイントだけに、高校生野手も含め慎重に戦略を練っていく。
バックネット裏から和田TA、佐野アマ統括スカウトらが上茶谷に熱視線を送った。三塁側スタンドには、谷本球団本部長の姿もあった。スカウティング部門の要人が集結してドラフト1位候補右腕をチェック。その事実こそ即戦力投手が重要な補強ポイントであることを物語っている。
立ち上がりこそ四球と味方の失策などが絡んで3点を失ったが、二回以降はしっかりと立ち直った。直球はアベレージで145~147キロを計測。低めのボールの伸びは確かな素質を感じさせた。左打者のインサイドを突き、最後はキレのいいバックドアで見逃し三振を奪うなど投球術も兼ね備えている。
この日、プロ志望届を提出した上茶谷本人は「初回に慎重になりすぎてリズムを崩してしまった」と悔しさをにじませた。七回には四球からピンチを広げ、4点目のタイムリーを浴びて降板。それでも谷本球団本部長は「思っていた以上にいいピッチャーですね。横から見ていて、美しいフォームでボールも伸びていた。スライダーのキレもよかったですしね」と高評価を口にした。
大学野球終了後に、チームが試合前練習を行っていた室内練習場をスカウト陣が訪れ、約40分間、佐野統括スカウトと金本監督が会談。ドラフトまで残り約1カ月、慎重に戦略を練っていく。