セ3位争い抜け出すのは… 巨人、阪神がともにBクラス危機
CS進出のかかるセ・リーグ3位争いが大混戦。3位巨人から最下位の阪神まで、1・5ゲーム差に4チームがひしめき合うダンゴ状態となっている。
広島の3連覇は目前。ヤクルトも持ち前の強打にベンチワークもかみ合い、2位の座を手中に収めようとしている。そして、3位以下で上向きにあるのが4位のDeNAと、5位の中日だろう。
DeNAは19日の巨人戦でルーキー東が7回2死までパーフェクトに抑える快投をみせ、快勝。チームはここ5戦4勝となった。今永、浜口ら昨季結果を残した投手が不調で先発陣に不安は残るが、筒香、宮崎、ロペスを中心にした打線は健在。勢いに乗って、21日からの12連戦に臨む。
中日は残り9試合。試合数だけを考えると不利に映るが、日程面で余裕があり、中5日で回せば13勝を挙げているガルシアが3試合に登板できる。不安定だったリリーフ陣も、ロドリゲスが台頭。ビシエド、平田らが引っ張る打線は活発で、ここ10戦8勝2敗。チーム状態は最も良さそうだ。
一方、3位にいるものの低調ムードが漂うのは巨人だ。残り9試合で、自力でのCS進出の可能性が消滅。14日のDeNA戦で死球を受けて以来、15打席ノーヒットの4番・岡本も気がかりだ。デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「一番大事な時期に、近年のジャイアンツを象徴するような展開になってきている。下降線だった打線は頼みの岡本が打てなくなって、一気にどん底。連打、連打が期待できない」と状態を懸念する。
最下位に沈む阪神は残り19試合を残すが、巨人と同じくチーム事情は苦しい。エースのメッセンジャーが故障離脱。先発のコマが足りない状況で、19日のヤクルト戦では岩貞が4回7失点と炎上した。本紙評論家・谷佳知氏は「メッセンジャーという柱がいないのは痛い。野手はナバーロがそここそ率は残しているけど、長打がない。外国人が機能していない」と、指摘する。
巨人、阪神ともにBクラスなら79年(阪神4位、巨人5位)、91年(巨人4位、阪神6位)、97年(巨人4位、阪神5位)以来、21年ぶり4度目。土壇場で底力を発揮できるか。
現在の順位は以下の通り。
1位・広島(優勝マジック4)残り15試合
2位・ヤクルト(10・5差)残り14試合
3位・巨人(5・5差)残り9試合
4位・DeNA(0・5差)残り14試合
5位・中日(0・5差)残り9試合
6位・阪神(0・5差)残り19試合