「楽天３－４西武」（２４日、楽天生命パーク宮城）

　うつろな目で、打球の行方を見つめた。楽天・藤平尚真投手は四回、浅村、山川、栗山に３者連続アーチを浴びた。獅子のクリーンアップトリオの破壊力に粉砕された。

　「調子も感覚も悪くなかったのですが、四回の３発ですね。カウントを取りに行く真っすぐが甘く入ってしまいました」。藤平はうつむいた。１点リードで迎えた四回。浅村に対して詰まらせたと思われた打球は、風に乗って右翼席に飛び込んだ。気持ちを切り替えられないまま連続被弾。「３人連続はあってはいけないこと」と唇をかんだ。

　平石監督代行は「本人も浅村の一発は打ち取ったと思ったんでしょうが、気持ちを引きずってしまった」と話した。２１日に２０歳の誕生日を迎えたばかりの藤平にとって、ほろ苦い２０代最初の登板となった。