由伸巨人、負け越し確定 12年ぶり屈辱 4点差追いつくも山口俊粘れず
「巨人7-8広島」(29日、東京ドーム)
巨人は終盤の追い上げも及ばず、12年ぶりの屈辱を刻んだ。すでに優勝を決めている広島に競り負け、2006年以来となるシーズン負け越しが確定した。グラウンドに一礼し、ベンチ裏へと引き揚げた高橋監督は「力、もうあと一歩及ばなかったというところですかね」と唇をかんだ。
新守護神が粘り切れなかった。7-7の九回、山口俊が6番手で登板。先頭・菊池に四球を与えたものの丸、鈴木を連続三振に仕留め、2死までこぎ着けた。だが、続く西川の場面で二盗を許し、直後に浮いた変化球を左前に運ばれた。救援転向後の初黒星。最後に力負けした。
最近3試合でわずか3得点と湿り続けていた打線が見せた粘りを生かせなかった。坂本勇が昨年6月以来となる1試合2本塁打をマーク。最大4点差を追いついた。だが、かみ合わない。「全員総力戦というところで、こういう結果になった」と指揮官。引き分けを挟み、続いていた連勝も「3」で止まった。
試合のなかった4位・DeNAを突き放すチャンスだったが、逆に並ばれた。残りは4試合。指揮官は「とにかく明日は明日で、何とか勝てるように頑張るしかない」と必死に前を向いた。2年ぶりのAクラスへ剣が峰の戦いは続く。勝ち続けるしかない。