広陵、ライバル広島新庄を撃破!9点爆勝で決勝&中国大会へ
「秋季高校野球広島大会・準決勝、広陵9-1広島新庄」(7日、みよし運動公園野球場)
準決勝2試合が行われ、広陵と呉が決勝に駒を進めた。今夏の広島大会決勝でも顔を合わせたライバル校同士の一戦、広陵-広島新庄は、広陵の4番・中村楓大内野手(3年)が2安打2打点と活躍し、勝利を手繰り寄せた。呉は崇徳を逆転で下した。決勝と3位決定戦は13日に呉二河球場で行われる。また、広陵と呉は来春の選抜出場校を選ぶ重要な参考資料となる秋季中国大会(26日開幕・倉敷マスカットスタジアムほか)への出場が決まった。
勝利を確実なものとしたのは、4番・中村のバットだ。4-1で迎えた二回1死二、三塁。来秋ドラフト候補の桑田孝志郎投手(2年)の直球を捉え、左中間へ運んだ。これが2点適時三塁打となり、さらに相手の中継ミスの間に自らも本塁を駆け抜けた。
「直前の回に点を取られた。もう一度、自分たちに流れを持って来たかった」。初回は得点機で二飛。中井哲之監督(56)から「打つ瞬間に体が伸びている」と助言され、コンパクトなスイングを心掛けた結果が会心の一打につながった。
悔しさを糧に
今大会の初戦から担う4番は初めてではない。昨秋、そして今春も打線の中心を任された。だが夏は県大会前に調子を落としてスタメン落ち。甲子園でも背番号は「14」だった。初戦の二松学舎大付戦は、九回に代打で打席に立ち見逃し三振。独特の雰囲気にのまれ、スイングできなかった。「情けなかった」。悔しい経験が練習の糧となっている。
「競争している」と中井監督。甲子園で5番を打った金沢礼大外野手(2年)がベンチスタートになるなど、チーム内での争いはし烈を極める。言い換えれば、それが強さの根源。中村も懸命にバットを振り今のポジションをつかみとった。
中国大会への出場を決めたことで、夏春連続での甲子園出場へ一歩、前進した。「先輩から日本一に絶対なれと言われた。頑張りたい」と中村。甲子園に戻る日を目指し、チームをけん引していく。