引退の杉内氏「報ステ」でファイナルS解説 大瀬良、雄星の投球を分析
ソフトバンク、巨人で活躍し、今季限りで現役引退した杉内俊哉氏(37)が17日、テレビ朝日「報道ステーション」(月~金曜、後9・54)のスポーツコーナーに出演し、この日から始まったCSファイナルステージを解説した。
通算142勝、沢村賞左腕は、第1戦の注目ポイントに「エース」を挙げ、広島・大瀬良、西武・菊池に焦点を当てた。
リーグ1位の広島が6-1で快勝したセ・リーグでは、大瀬良が二回先頭で巨人・岡本を迎えた場面に注目。5球連続内角への直球で空振り三振に仕留めるが、これで巨人ベンチに「インコース攻め」を意識づけたという。
それが生きたのが六回1死一、二塁で岡本を迎えた場面。初球甘いスライダーだったが、打ち損じてインフィールドフライとなる。杉内氏は「スタンドインできるボールだったが、インコースを意識しているので体が開くのが早くなった」と分析した。
2位・ソフトバンクが10-4で西武に大勝した一戦では、菊池が四回2死満塁でソフトバンク・川島を迎えた場面を取り上げた。ストレートに強い打者であることを強調し「真っすぐを待っていることが僕も分かった」という。
その中でカウント2-0からの3球目に145キロのカットボールを投じ、左前に痛烈な2点適時打を打たれた。「本当なら緩いスライダーでストライクを取りたかった」と投手心理を説明。ただ、この日の菊池は緩いボールでカウントが取れていなかったため「バッテリーでストライクを取りやすいボールを選択した」ことが打者の望むかたちになったと解説した。
初戦を終え、アドバンテージの1勝のある広島は断然有利な状況となった。第2戦の見どころを問われると、巨人の予告先発・田口の名前を挙げ「今シーズン良くなかったので頑張ってほしい」と奮起を促した。巨人は第3戦にエース・菅野を投入すると見られるが、「2連敗してしまうと、さすがの菅野でも緊張してしまうかもしれない」と厳しい状況であることを説明した。