巨人由伸監督 原“第1次政権”のラストと重なる光景 敵将から激励&敵地大歓声

3連敗でCS敗退が決定してファンに手をふる高橋監督
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 「セCSファイナルS・第3戦、広島5-1巨人」(19日、マツダスタジアム)

 巨人がなすすべなく敗れ、3連敗で終戦。退任が決まっていた高橋由伸監督のラストゲームとなった。

 試合後、待っていたのは敵地での“由伸コール”だった。ナインとともに巨人ファンへあいさつに出向くと、広島ファンからも大きな拍手。そして、真っ赤に染まった球場全体から「由伸!由伸!」と、大きな声援が送られた。

 帽子を取ってこたえた由伸監督。さらに、ホームベース付近まで歩み寄ってきた広島・緒方監督とがっちり握手。ひと言、ふた言、いくつも言葉をかけられ、笑顔を見せて首を振る場面もあった。

 同じような光景が15年前にもあった。03年、原監督の第1次政権の終戦時、退任が決まっていた原監督は抱き寄せた阪神・星野仙一監督から「必ず戻って来い」と声をかけられた。志半ばで現役を終え、指揮官として戦ってきた由伸監督のラスト。43歳と若い指揮官を思いやる緒方監督にも、大きな拍手が送られた。

 球場全体から由伸コールを浴びた高橋監督は、ベンチ裏では涙を浮かべるコーチ陣や選手全員と握手。「もう振り返る必要はない。結果がすべて。自分なりに精いっぱいやりました」と語った。

 岡本はCSファーストSを含め、5試合で1安打。最後に意地の安打を放ったが、「今日の一本をこれからにつなげてほしい。育てるためだけにやってきたわけではない」と、主軸に成長したまな弟子へエールを送った。

 広島ファンからも由伸コールを受けた指揮官は「去る身にとってはうれしいもの」と笑みもみせたが、巨人ファンへの思いを問われると、「それはまた改めてみなさんの前で話します」と別の機会を設ける考えを明かした。

 現役時代から、絶大な人気を誇っていた背番号24。ファンは、再びユニホームを着る時が来るのを待っているはずだ。

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