巨人・由伸監督、有終ならず「自分なりには精一杯やったつもり」
「セCSファイナルS・第3戦、広島5-1巨人」(19日、マツダスタジアム)
G党が集結する応援席へ一礼した巨人・高橋由伸監督に、広島ファンからも大きな拍手が送られた。日本シリーズを目指す戦いは3連敗。エース菅野を起用できぬまま有終下克上への道はついえ、3年間の監督生活が終わった。「去って行く人にはありがたいですよね」。少しばかり声を震わせ、感謝を口にした。
ポストシーズンを含め、通算437試合で213勝213敗11分けの勝率5割。決して満足のいく結果ではなかった。特に昨季と今季と広島に大きく負け越し「なかなか(監督を)やっている間は広島にはいい戦いができなかった」と指揮官。それでも「自分なりには精一杯やったつもり」と潔かった。
戦力の過渡期に就任し、優勝こそ果たせなかったが、未来への芽を残した。今季全試合で起用した岡本はCS通算5試合目で初安打を放ち「最後に1本が出て、これからにつながれば」今後の成長に期待した。現役時代から21年間着続けたユニホームを脱ぐ指揮官。バスに乗り込むその表情は、穏やかだった。