オリックス1位の天理・太田は親子鷹 父は現オリ打撃投手「同じ球団うれしい」
「プロ野球ドラフト会議」(25日、グランドプリンスホテル新高輪)
照れくさそうな笑顔が、よく似ていた。オリックスから1位指名された太田椋内野手(17)=天理=が、親子鷹での挑戦に闘志を燃やした。「同じ球団ということで、とてもうれしい気持ち」。この日、会見場に駆けつけた父・暁氏(47)は元近鉄内野手で現在オリックスの打撃投手。同じユニホームでプロの世界に挑む。
現役時代の父の映像や写真を見た記憶はない。それでもDNAは受け継がれている。「小さいころは阪神ファンでしたが、次第にオリックスファンに」と椋。鮮明に覚えている思い出は中3の時。「打ちやすいボールでした」。プロ野球のオフシーズンに暁氏が打撃投手を務めてくれた。
堅実な守備が武器だ。天理では1年春からベンチ入り。昨夏甲子園でベスト4入りに貢献した。高校通算31本塁打の打撃も持ち味。日本ハムから1位指名された吉田をライバル視する。「テレビで見ていい投手だと。対戦してみたい」と同級生右腕撃ちに意気込む。
カメラのフラッシュを浴びる息子を誇らしげに見つめた父は、帝京五から88年度ドラフト6位で近鉄入団。「僕が投げて打ってくれたらありがたい」と暁氏。親子で臨むプロでの戦いが始まる。